前回、僕らの別荘の大開口サッシにユニウッド社の木製ヘーベシーベサッシを選んだ経緯を書きました。

ただ、ユニウッド社の製品も完璧ではありません。せっかく中桟のない大開口サッシにしているのにオプションの木製網戸は真ん中に中桟が入ってしまうんです。これはいただけない。そこでそもそも網戸自体必要なのか、利用シーンを想像してみることにしました。

  • 標高1100mを超える場所で夜でも窓を開けていられる期間はせいぜい真夏の2ヶ月位ではないか?
  • その2ヶ月のために年中網戸越しに景色を見るのはあまりにも不合理では?
  • では夏期は大開口サッシは開けずに網戸付きのテラスドアや滑り出し窓を開放して涼をとる?
  • 夜はいいとして、真夏の昼間はどうするの?この標高だと蚊はいない代わりに咬まれるともっと酷いことになるブヨやアブがたくさんいて室内に侵入してくるよね?現に昨年8月に現地を訪れた際、半ズボンで座っていたら翌日足が大変なことになったよね?
  • では大開口サッシを開けないでほんとに真夏の昼間を凌げるの?仮に今は良くても地球規模で温暖化が進んで5年後には耐えれなくなってない?

などなど、いくらユースケースを模索してもなかなか最適解が見つかりません。何度も対応策を考えるも妙案は出てこず、考えるのに疲れたので一旦網戸の導入は見送り3月に契約に至ったのでしたが・・・


5月下旬のある日、工務店と別件で連絡を取っていると、

「あ!ユニウッドサッシの発注をまだしていませんでした。ハンドル・レールの色と将来のための網戸レール有り無しを至急決定してほしい」

と連絡がありました。おいおい、あれほど3月末発注のために急いで仕様を決定し契約に至ったのに、なんて悠長な…。幸いにも3月の最終見積時点から木製サッシの値上げは無かったようでまずは一安心。ただ、そこでまた例の網戸問題が再燃したのでした。

工務店曰く、将来網戸を入れる可能性があるなら網戸有り仕様で図面を引いてもらったほうが良いとのこと。まあ当然ですな。ただ、見た目がどのように変わるのか知りたくてユニウッドさんに問い合わせたところ、ご丁寧に比較写真を送ってきてくれました。

網戸なし vs 網戸あり 外観比較 ー 網戸なしの方がスッキリしている

なるほど、外観が結構変わるんですね。網戸仕様にすると、上下の網戸レールはもちろん、網戸を止める戸当りが外枠に追加されるので、どうしてもゴチャゴチャして見えてしまうんです。一方網戸なしはスッキリ!

悩んだあげく、二組あるうちの一組だけ網戸仕様にしてもらい、さらに網戸だけ壁面に収納する妙案を考えついて、工務店とユニウッド社に掛け合ってみました。

僕らの別荘の南東角には耐力壁があります。開口部を目一杯広げたので、その幅は1100mm弱しかなく木製サッシ一枚分の幅(約1600mm)より短いのです。だけど夏の間だけ網戸を利用して他の季節は網戸だけ壁側に収納してしまえるのであれば、必ずしも網戸の幅がサッシの幅と一緒である必要はないのでは?という考えに至り、この案を思いついたのでした。

確かにサッシが半開き状態でしか網戸を引けないのは美しくないのですが、網戸を使わない期間の方が圧倒的に長く、かつ室内側からの景色の方が重要なのでどちらが良いかは No-brainer です。

普段は網戸を壁面に収納(水色箇所)。使用時はサッシを2/3程度開けたところまで網戸が出てくる仕様


というわけで、この苦肉の策を打診し何度かのやり取りの末、木製サッシ二組のうち一組だけ網戸有り仕様とし、網戸幅は横の壁面の幅に合わせて制作。そして延長用の上下網戸レール部材はユニウッドさんが指定の長さに切って工務店に納品してくれるそうなので、あとは工務店に延長レールを土台と一緒に壁面に施工してもらうということで、めでたく仕様確定となったのでした。

それにしても長かった... まさか網戸一つでここまで悩まされるとは!