8月下旬のある日、羽田空港。シンガポールから帰国してきたKとTが落ち合いました。7月上旬の上棟式以来、約2ヶ月ぶりです。今回は八ヶ岳南麓の別荘建築現場で工務店と内外装詳細打合せをする予定です。
ただ今日は八ヶ岳に向かう前にアポを入れているオスモ&エーデルの東京支社に寄ります。外装塗料についてはこれまで何度かブログに書いてきましたが、この時点でまだ決まっていなかったのです。
というのも、紆余曲折の末ほぼ決定しかかっていたオスモ カントリーカラープラスのノルディックレッド色なんですが、試験塗装してみると思っていたよりもツヤが出ていて、ただでさえ赤い塗料で目立つのにこれは別荘地で目立ち過ぎじゃないか?と悩んでいたんです。
そして第38回に書いたドイツ本国のオスモ社サイトに掲載されている青緑色の塗料、ラブラドール・ブルー色への憧れが再燃していたのでした。
#38 外装塗料 ④
以前、オスモ カントリーカラーのテスト塗装について触れた記事で「ダブブルー」というとても良さげな色を見つけたとお伝えしました。そう、このオスモ社のサイトに掲載されている美しい色に魅せられたのです。そして注文していたサンプル塗料が届いたので早速試験塗布をしてみました…
ラブラドール・ブルー色は国内では販売されておらず手に入りません。だけど、なんとかこの色を再現できないかと思い、ダメ元でオスモ社に相談をしていたのでした。
ただ、海外の事例写真を見ていると写真によってこの色の映り方がかなり変わることがわかっていて、おそらく仮にラブラドールブルー色が手に入ったとしてもそれは自分たちが憧れたあの写真の色ではないんだろうなと思っていました。
そこで、メールでのやり取りの中で例の青緑色の家の写真を指定し、この色を目指したいんです、とかねてより相談させていただいていたのでした。そして今日調色サンプルを見せていただける事になっています。
オスモ&エーデル東京支社ショールーム |
さて、羽田空港から1時間弱で西新宿にあるオスモ&エーデル東京支社に到着しました。平日ということもありショールームはひっそりとしています。旗艦商品は塗料ですが、ドイツ製無垢フローリングなどの建材のほか、ドイツハウスの輸入住宅販売も手掛けています。
ショールームでキョロキョロしていると、メールでやり取りさせていただいていたNさんがすぐに出てきてくれました。話してみるととても気さくな方で、早速ラブラドール・ブルーについて色々と伺います。なにやらこの色、昔は日本でも扱っていたカラーだったらしいのですが、不人気のため国内では10年以上前に廃盤となったとのこと。
そしてこの日のためにNさんがせっせと既存色を混ぜて3通りほど作って板に塗装して準備してくださっていました。そして驚くことにそのうちの2色が例の三角屋根のラブラドール・ブルーカラーにそっくりなんです。
Nさんに調色いただいたラブラドールブルー三角屋根バージョン(採用したのは左の中段) |
Osmo-store.com に掲載されているラブラドールブルーカラーの三角屋根の家 |
写真に写してしまうとどうしても肉眼で見る色から乖離してしまうのですが、実際の調色サンプルはこの三角屋根の家の外壁の深い青に緑が少し入った色にそっくりなんです。オスモ カントリーカラープラスの既存の3色を配合して再現されています。
そしていただいたサンプルを実際に現地の建築現場に持っていき、太陽光に当てたり日陰に持っていったりしながら比較して最終的にひとつに絞り込みました。このオスモカラー 「ラブラドールブルー三角屋根スペシャルバージョン」で進めたいと思います。
これにて10ヶ月ほどに渡って悩んできた杉板外壁の塗装色問題が解決しました。
オスモ&エーデル東京支社のNさん、本当にありがとうございました!
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